高岡銅器 鳥田稔弘 色絵象嵌香炉 「松竹梅」
日本一の銅製品の産出量を誇る、富山県の高岡。
その、高岡銅器の香炉作品です。
作家は、厚生労働大臣表彰の日本伝統工芸士、鳥田稔弘。
様々な象嵌(ぞうがん)を施した、手の込んだ彫金の銅製香炉です。
象嵌とは、工芸の装飾技法の一つで、素材となる金属・木材・陶磁などを彫り、そこに金、銀、貝、地など、異なる色や種類の木や陶磁など、他の材料・素材を嵌めこんで模様を表現する技法です。
この、「松竹梅」色絵象嵌香炉は、七宝模様の所は青金・銀・純金で平象嵌(平面状や線状に加工した金属を嵌入して地面の周囲とほぼ同一の高さに仕上げる)、松竹梅の所は純金・青金・銀で肉象嵌(討ち込む金銀を高肉にして地金の表面より凸出させる)にて創り、火屋は松葉を純金と銀で象嵌してあります。
季節に応じて向きを変えて楽しむ事が出来るような作りとなっています。
鳥田稔弘は、色金重ね高肉象嵌、多種の色金を幾層にも肉盛りする技法を得意としており、象嵌に用いる材料板を金・銀・銅の配合で多様な色彩・光沢を生み出す材料を活かした作品作りが特徴です。
高岡銅器(たかおかどうき)は、富山県高岡市で作られている銅器の総称。伝統工芸品です。
江戸時代の初め、加賀前田藩が、鋳物の発祥地である河内丹南の技術を持った7人の鋳物職人を招いて鋳物工場を開設したことに始まります。
高岡鋼器は花器、仏具等の鋳物に彫金を施す「唐金鋳物(からかねいもの)」を作り出したことにより発達しました。明治時代には、パリ万国博覧会に出品されたことから世界でも知られるようになり、全国の生産量の9割を占めるまでに至っています。商品の種類や表現意図により13種類の工法があります。色々な工法を駆使して鋳造、加工された製品は、卓上置物から花器、香炉、パネル、ブロンズ像、大仏にまで及んでいます。
[出典]富山県職業能力開発協会
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