セーブル コーヒーセット クロード
セーブル コーヒーセット クロード ( Sevres Service A Caffe Claude )
セーブル ( Sevres ) は、フランス国家の為の陶磁器制作を中心としている、フランスの国窯です。
別名、「幻の陶磁器」とも呼ばれています。
その稀少かつ貴重な、セーブルのコーヒーセットです。
一点物の貴重なレアアイテム。
この作品は1923年、Auguste H Thomas ( オーギュスト・H・トーマス ) によって構想された装飾を、資料デッサンのクロード・セットに合わせて制作されたものです。
装飾はプチ・フー技法(金や彩色を低温で焼き付ける技法)の彩色と金彩です。
このセットはコーヒーポット1点、ミルクポット1点、シュガーポット1点、コーヒーカップと受け皿各6客で構成されています。
作品にはセーブル工房のロゴと成型年度、装飾完成年度、作家のサインが記されています。装飾完成は、2007年。
丹念に描かれた装飾は、極めて質が高く、気品に溢れています。
素材は、ハードペースト(硬質磁器 P.D)と呼ばれるもので、基本素材はカオリン、長石、水晶、凍石からなります。これらの素材を約1300℃~1450℃で高温焼成します。
セーブルの陶磁器生産量は、年間わずか6000ピース前後。
そのうちカップ&ソーサーやプレートなどのサービスウェアにいたっては2000~3000ピースという少量生産です。
一年間カップ&ソーサーだけを制作したとしても一日当たりの生産量は三客にも満たないということになります。
しかも国窯のためほとんどがフランス国家のために使われます。
セーブル ( Sevres )
別名「幻の陶磁器」。
国窯であるセーブルは現在でもエリゼ宮や国賓へのギフトなどフランス国家のための制作が中心です。職人の数はあらゆる工程の全職人を合わせても約100人。ヘレンドがペインターだけで600人ですからいかに職人が少数精鋭であるかがわかります。
セーブルの使命は「品質を落とさないこと」に尽きます。
コスト管理よりも最高の作品を作り出すことが最優先される国家事業であることは職人にとってひじょうに恵まれた環境でもあります。ポンパドール貴婦人のバックアップで1750年に王家ご用達ヴァンサンヌ窯が「王立製陶所」となり、1759年にヴェルサイユ近郊のセーブルへ移転し、「フランス王立セーブル製陶所」となりました。
以来、「王者の青」「クラウテッドブルー」「アガサブルー」などの深遠な色使いに繊細かつ華麗な金彩装飾を施した名品を生み出し続けています。
その希少性は、一般顧客への流通ルートが閉ざされていることでますます高まり、冒頭の「幻の陶磁器」たるゆえんとなっています。世界中で日本にのみ代理店が存在しますが日本代理店用に制作する意図はありませんので事実上は一般入手の道は閉ざされています。
日本に世界で初めて代理店が認められた際のカタログと価格表だけが残っている状況です。
[出典]ブルーアンプルール