ヴェネチアガラス ジーノ・セネディス&C 花瓶 アントニオ・ダ・ロス
ヴェネチアガラス ジーノ・セネディス&C 花瓶 アントニオ・ダ・ロス
( Venetian Glass Gino Cenedese&C Vase Antonio Da Ros )
イタリアを代表する、伝統的なガラス工芸、ヴェネチアガラスのスタイリッシュで存在感溢れる、花瓶作品です。
ヴェネチア、ムラノ島のガラスメーカー、ジーノ・セネディス&C ( Gino Cenedese&C ) より、1955年にリリースされた花瓶で、ヴェネチアのガラスデザイナー、アントニオ・ダ・ロス ( Antonio Da Ros ) による作品。
この花瓶は、”Contrappunto”と名付けられたシリーズの作品です。
“Contrappunto”はイタリア語で、「対位法」の事を指します。
「対位法」とは、音楽用語で、ポリフォニー音楽の作曲技法についての音楽理論の事で、どのパートが主役かということは不明瞭で、それぞれのパートが対等であり、それぞれが独立性を持った旋律を奏でる方式の事を言います。
この花瓶は、厚さと重厚感のあるクリアガラスと、ダークブラウンのパートで構成されており、独特の存在感を放っています。
重厚なクリアガラスと対比的なダークブラウンで構成されたこの花瓶は、圧倒的な重量感と存在感を持ち、そのガラスのボリューム感から、独特の世界観と、そこに吸引されるかのような空間創出力を発揮しています。
ヴェネチアガラス(VENEZIAN GLASS)
ヴェネチアガラスは、700年以上もの歴史と伝統を今に伝えています。もちろん、その名のとおり中心地がイタリアのヴェネチアであることは言うまでもありません。中世のヴェネチアは、世界貿易の中心となる過程で優れたイスラムのガラス芸術吸収することにより誕生しました。
ヴェネチアガラスを”ムラノガラス”とも呼びますが、ムラノとはヴェネチア本島から北東約1.5kmにある島で、ここでガラス製造が集中して行なわれていたため”ムラノガラス”とも呼ばれています。ここもあの有名なスワロフスキーと同じようにその製法の秘密を守るためにヴェネチア本土からこのムラノ島に工房を移転したのだといわれています。
ムラノ島で制作されるガラス芸術は15世紀には 高級工芸品として価値を持ち始め16世紀には、ヨーロッパ全土で広く受け入れられ、流行していきました。ヴェルサイユ宮殿の「鏡の間」は、12人のムラノのマエストロ(職人)がヴェネチアから連れ出されて製作したといわれています。
こうしてその名をヨーロッパ全土に広めたヴェネチアガラスは、主に貴族や富豪のために特別に注文されたテーブルウエアを製作するために、大きくそのスタイルを発展させました。 そして、アイスクラック、ダイヤモンドポイント彫り、レースガラス、クリスタルなど多彩なカットの技法が次々に生み出されました。近世では、ガラス文化をヨーロッパ全土に広め、一時はヨーロッパ市場の90%を占有するほど成長しました。
そして現在、熟練したマエストロ(名人)達は息子からそのまた息子へとこの技術を伝承し、昔と変わらぬ伝統の技を活かしながらヴェネチアガラスは創り続けられています。機械での大量生産では出せない本物の味わいがそこにあります。
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[…] ガラス工芸、ヴェネチアガラスのスタイリッシュで存在感溢れる、花瓶作品です。 以前、ご紹介した花瓶と同様、ヴェネチアのガラスデザイナー、アントニオ・ダ・ロス ( Antonio Da Ros ) に […]