萩焼 花入 坂倉正紘 桐箱付
やきものの素地と釉薬が織りなす偶然性と、その素地感が魅力的な、「萩焼」。
日本を代表する伝統陶磁器工芸品です。
その萩焼の一点物の花入です。
萩焼の窯元、坂倉新兵衛窯の坂倉正紘による作品。
坂倉新兵衛窯は、萩焼の起源とされる李勺光の系譜とされる伝統ある窯元です。
坂倉正紘は15代新兵衛を父に持ち、次代の萩焼界での活躍が期待される若手作家。
作り出される一つ一つの作品からは、若手ならではのスタイリッシュな現代感覚と、脈々と受け継がれてきた歴史からくる気高さと伝統を感じ取ることができます。
釉薬のかけ具合が生み出す絶妙な偶然性と意外性を体現しています。
やきものの素地と釉薬のバランスが生み出す独特な感触と芸術性。
やきもののぬくもり、柔らかさ、親しみやすさが溢れでた魅力的な陶磁器。
萩焼は、古くから「一楽二萩三唐津」と謳われるほど茶人好みの器と言われています。
茶人好みの器、萩焼
萩焼は、古くから「一楽二萩三唐津」と謳われるほど、茶人好みの器を焼いてきたことで知られる焼き物です。萩焼の特徴は原料に用いられる陶土とそれに混ぜる釉薬の具合によって生じる「貫入」と使い込むことによって生じる「七化け」があります。貫入とは器の表面の釉薬がひび割れたような状態になることで、七化けとはその貫入が原因で、長年使い込むとそこにお茶やお酒が浸透し、器表面の色が適当に変化し、枯れた味わいを見せることです。
一楽 二萩 三唐津
萩焼は焼き上がりが軽く、装飾面も素朴で、わび茶のムードによく似合います。このため、全体としての柔らかさの点で京都楽焼には及び難いが、がっしりと焼きが固く、絵付けの華やかな唐津茶碗よりは茶陶としては優れていると言われています。 また、萩焼は焼き上がりが柔らかいので、水洗い、持ち運びなどに際して壊れやすいという難点もありますが、萩焼より柔らかな楽焼きの取り扱いには最新の注意を払うという必要があり、唐津ほど適当に取り扱えないと言われています。萩の七化け
萩焼の胎土(原土)には浸透性があり、しかも低火度焼成で焼き締まりが少ないため、使用するにつれて比較的短期間に表面釉薬の貫入を通して茶がしみ込み、器体の内外ともに色合いが変化してきます。1つの茶碗を大切に使っていくと、その色、つやが時代とともに微妙に変化して何とも言えない風情を醸し出します。茶人の間では、この変化を珍重して「萩の七化け」と称されています。
[出典]萩焼屋
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