ボヘミアガラス 金彩 オーバーレイ 香水瓶
ボヘミアガラス 金彩 オーバーレイ 香水瓶
( Bohemian Glass Enamel Overlay & Gilt Glass Perfume )
世界的に有名なガラス工芸、チェコの「ボヘミアガラス」の香水瓶。
赤をベースに金彩が施された、ヨーロッパの感性たっぷりのエレガンスさと豪華で緻密な装飾が魅力的です。
アンティーク・ヴィンテージ品。制作は1880年頃のようです。
ボヘミアガラスの典型的で伝統的なスタイル・装飾の作品。
ホワイト・オーバーレイが施されています。
オーバレイとは、鮮やかな色のカリガラスに別の色のカリガラスを被せ、上に被せたカリガラスをハンドカットする事により、窓のように光が内側からこぼれるようにデザインされます。
更にその上から、熟練したペインターが、丹念に美しい色絵・装飾を施していきます。
本作品では、ホワイト・オーバーレイで、アカンサスの葉の装飾がかたどられています。
金彩によるペイントがヨーロッパらしい気品と華麗な美しさを演出しています。
ボヘミアガラスは、東欧、チェコを代表するガラス工芸。
ボヘミアガラスの始まりは9世紀頃とも言われます。その伝統と格調高い美しさは、ガラスの持つ美しさをヨーロッパ的な解釈で芸術作品まで昇華させた、独自の美意識と伝統技・装飾美。ボヘミアガラスの神秘の輝きは、ただ人的に施されたきらびやかな装飾だけでなく、ガラスの特性、外観、光沢、カット、ガラスの表面の光の屈折、厚みの差による光学的効果などから生みだされています。
幾世紀にもわたって刻まれてきたボヘミアガラスの伝統芸術。この透明感ある輝きは、まさに「光」の芸術と言えるでしょう。「森の湖の国」で育った天然の素材と600年の伝統に磨かれた技は、時を越えて世界中の人々を魅了し続けています。ボヘミア独特の装飾に基づくデザインは、様々なガラス工芸の可能性を見出しました。チェコのガラス工芸家たちは、常に時代の感覚を取り入れ、しかも芸術の普遍性を見つめています。
[出典]Live Auctioneers