有田焼賞美堂其泉窯染錦牡丹唐獅子文ワインカップ

by crafts_design · 公開済み 2017年5月17日 · 更新済み 2017年5月18日

和の気品、西洋のエレガンス。和洋折衷の品格と美学です。
マイセンを始めとする西洋磁器に多大な影響を与えたとされる、有田の古伊万里焼。
その古伊万里風のデザインと色彩を現代に蘇らせたワインカップです。
「有田焼」を代表するメーカー「賞美堂」によるブランド、其泉（きせん）窯の作品です。

17世紀に“Imari”という名で西洋の王侯貴族たちを魅了した有田焼。
日本で最初に誕生した磁器と言われます。白磁の素地と、情感漂う染付や美しい色絵といった多彩な絵付けが特徴です。
“Imari”は西洋でやがて憧れの対象となり、西洋の磁器文化に大きな影響を与えます。
当時の文様は古伊万里様式と呼ばれ、今なお世界中の愛好家から高く支持されています。

特徴的なのは、鮮やかな色絵に金彩を加えた金襴手（きんらんで）による手法。
ゴールドは、扱いによっては、豪華になりすぎ、悪趣味なきらいがある場合もありますが、古伊万里様式では、繊細な絵付と洗練されたセンスの良い上品な金彩の組合せで和風とも洋風とも取れる上級なエレガンスを演出しています。
その豪華で上品な金襴手（きんらんで）による古伊万里風の作品。
繊細で華やかな色絵に惹きつけられます。
白磁とロイヤルブルー、朱色と金彩の組合せが、品の良さと品質の高さを感じさせます。

「其泉窯」は、賞美堂が後世に伝えたい価値ある商品を作ることを目標に生み出されたブランドです。有田焼を代表するメーカーとして有田焼の伝統とモダンを融合し、時代を超えた価値ある器を提案しています。伝統の意匠を現代に生かす商品づくり。それが歴史ある有田焼とともに歩む賞美堂のテーマ。
後世に伝えたい価値ある商品を其泉ブランドとして提案しています。時代をこえてきた美しさを提供しています。
　

日本磁器発祥の地、有田焼
有田焼とは、現在の有田町やその周辺で生産された磁器の総称で、江戸時代には、有田皿山で作られた製品が伊万里港から積み出されたために「伊万里焼」または「伊万里」と呼ばれました。

豊臣秀吉が朝鮮へ出兵した文禄の役（1592）・慶長の役（1597）の後、朝鮮半島から多くの陶工達が渡来、彼らによって日本の各地で次々と開窯されました。

とくに有田では17世紀初頭に有田泉山で良質の磁器原料が発見され、日本で最初に磁器が焼かれたところです。

その後、寛永14年（1637）に鍋島藩が伊万里・有田地区の窯場の統合・整理を敢行し、現在に知られている有田皿山の体制を整えていったのです。