ボヘミアガラス カール・パルダ アールデコ 花瓶 踊る女性
( Bohemian Glass Karl Palda Art Deco Vase Dancing Woman )
すっきりしたデザインに踊る女性の装飾が映えます。
前回に続き、ボヘミアガラス、カール・パルダ ( Karl Palda ) の作品です。
「ボヘミアガラス」は、チェコを代表する世界的に評価の高いガラス工芸品。
ミッドセンチュリーの古い作品ですが、アールデコ様式のデザインが、シンプルな形状と相まってモダンな印象を与えています。
ルビーと黒のエナメルで幾何学的にデザインされた印象的なデザイン。アールデコ調の装飾がモダンなテイストを醸し出しています。
そこに躍動的な踊る女性の装飾が施され、説妙な味わいの作品となっています。ボヘミアガラスの得意とする秀逸な色絵。
カール・パルダは、1888年からボヘミアで美術用ガラス製品の生産を始めますが、最盛期は、1920〜1930年代。アールデコを基調としたデザインが特徴的です。
本作品が制作されたのは、1930年代。時代を超えた美しさを魅力を誇ります。
ハンドメイドによる熟練した高品質の仕事。芸術品としての価値の高い作品です。
ボヘミアガラスは、東欧、チェコを代表するガラス工芸。
ボヘミアガラスの始まりは9世紀頃とも言われます。その伝統と格調高い美しさは、ガラスの持つ美しさをヨーロッパ的な解釈で芸術作品まで昇華させた、独自の美意識と伝統技・装飾美。ボヘミアガラスの神秘の輝きは、ただ人的に施されたきらびやかな装飾だけでなく、ガラスの特性、外観、光沢、カット、ガラスの表面の光の屈折、厚みの差による光学的効果などから生みだされています。
幾世紀にもわたって刻まれてきたボヘミアガラスの伝統芸術。この透明感ある輝きは、まさに「光」の芸術と言えるでしょう。「森の湖の国」で育った天然の素材と600年の伝統に磨かれた技は、時を越えて世界中の人々を魅了し続けています。ボヘミア独特の装飾に基づくデザインは、様々なガラス工芸の可能性を見出しました。チェコのガラス工芸家たちは、常に時代の感覚を取り入れ、しかも芸術の普遍性を見つめています。
[出典]The Old Cinema
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